ユーザー車検てなんじゃけん?

ユーザー車検のデメリット

メリットがあればデメリットもあるのが世の理なのでしょう。

いいことだらけにも思えるユーザー車検ですが、そんなに都合のよい物がこの世に 存在するわけありません。 美しいバラには棘があるように、物事にはなんにでも裏と表があるというコトを そろそろ知っておきましょう。 ではユーザー車検のデメリットには何があるのでしょうか。 まずは持ち込んで検査を受けられる時間が限られている、というのが挙げられます。 業者に依頼するのなら週末だろうが夕方以降であろうが受け付けてもらえ、客商売 であることを考えるとよっぽど車を預けるのに不都合な営業時間を設けている業者は 皆無と断言しても良いでしょう。 車検を代行してくれる業者に対しては、誰でも無理せず車検に向けた手続きを行える ように窓口を開放してくれているので、こちらのスケジュールを調整してなんとか マイカーを預けることができた、と時間ギリギリの勝負をすることはありません。 ですが自分で予約して車検場へ持ち込む場合平日の昼間に受付をしなければなりません。 予約の電話はその限りではありませんが、自動車現物と本人が受付の窓口に顔を出す のは週末ではなく平日、しかも早めの時間でないと当日中に検査を終えることが 出来ないので夕方に受付をしようとしても拒否られてしまいます。 これは忙しい社会人にとっては致命的で、有給休暇でも取らなければ実行するのは ほぼ無理な相談、平日しかダメじゃ諦めるしかないな、となりがちです。 時間に融通がきく人、サービス業で平日休みの人なら苦も無く乗り越えられるこの難関 ですが、そうでない人にとっては難攻不落の砦のように目の前に立ちはだかる受付時間 のせいで、ユーザー車検に興味を持ちつつも「やっぱり今回はディーラーに任せるか」 「もしも次回車検を受ける機会がありその時自分の身体が2つあったらもう1体の 自分でユーザー車検を受けに行こう」と自分に言い聞かせて諦めるしかありません。 また有給休暇の恩恵で受付にベストタイミングで行けそうだ、となったとしても、 「やっぱりせっかくの休日だし車検行くのめんどくさいな」「自分でやると半日か 場合によっては丸1日潰れちゃうのか」「梅雨で天気の悪い時期だし15キロも離れた 車検場まで運転するよりも、徒歩でコンビニへお菓子でも買いに行き家でDVDでも 観ていた方が安全で充実した休日になるんじゃないかな」と甘い誘惑に囁かれ、代行 してくれる業者へ依頼しようかなと心が傾いてしまうこともあります。 費用は安くなるけどその分手間と時間がかかる、これをどう捉えるかは本当に人 それぞれで、また同一人物でもその時の状況や心境によってどう判断するかは違って くるのも仕方の無いことで、あらゆる要因に左右されながらどちらがお得なのかを 揺れる心の中で秤にかけて決めるのです。 手間賃がかからないメリットは裏を返せば自分がその手間を引き受けることを意味する ので、自分の大切な時間を差し出す決意がなければフェアではありません。 タイムイズマネーという言葉もありますし(なんとなくですが日本ではなく英語圏 の国産まれたと思います)時間とお金は等しいのです。 そして時間とは手間と解釈することも出来ます。 その点を充分考えた場合、手間のかかるユーザー車検はデメリットが大きすぎる、 との結論を出す人も金銭的に余裕のある高齢者には多くいるようで、若い層に人気 がある反面中年以降の自動車オーナーには普及していないユーザー車検の本質を、 この点から垣間見ることもできそうです。 また手間とは車検場で一通りの手順をこなすことだけでなくメンテナンスに必要な 知識を習得することも含まれますし、自分で整備するための工具を揃えることも 手間と金銭的な出費を伴いますので、最初の数回はトータルで見ると割に合わない結果 になるケースもサンプルの中には何度かみられるようです。 それを乗り切ることができればメリットが大きくなりそうですが、無条件でユーザー 車検万歳!と言い切るにはまだまだ検証すべきことが多そうです。